不動産会社から大量のDMが送られてくる理由

相続

土地やアパートを持っていると不動産会社からDMチラシや手紙がポストに投函されていた、なんてことありませんか?

内容は「あたなの物件高く買い取ります!」

「あなたのマンションを〇〇億円で購入されたい方がいます!」

「何かお手伝いすることがあれば是非当社へ!」といったものが多いでしょう。

こうしたDMチラシや手紙などは昔からの不動産営業の手法の一つで、0.1%でも反響が増えるように営業マンが知恵を絞ってチラシを作っているのです。今回はこういった営業に伸るか反るか考えてみたいと思います。

DMが来る。個人情報は流出されているのか!?

法務局に行けば、不動産登記情報が誰でも閲覧できるますし、登記情報提供サービスからも登記簿謄本が取得できます。ここで疑問に思うのが、「法務局で公開されている登記簿から個人情報を集めてセールスするのは個人情報保護違反にはならないのか」という点です。

個人情報取扱事業者は、第17条に 個人情報取扱事業者は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。とされていますので、一般に公開されている登記簿などから個人情報を取得すること自体は適法となります。

土地・建物 相続後にDMチラシが送られてくる理由

土地・建物を相続登記後、不動産会社・行政書士事務所・税理士事務所からタイミング良くDMが届いた経験はありませんか?日本中に土地・建物がある中で、どうやって個別の相続情報を素早く把握しているのだろうと疑問に思ったことはありませんか?

土地・建物の登記簿は地番や家屋番号を指定しないと閲覧できないことは皆さん知っています。一つ一つの動向を速やかに把握するのは時間も手間もお金もかかります。

答えは、法務局で登記を取り纏めた行政文書(不動産登記受付帳)の開示請求を行っているからです。不動産登記受付表とは法務局が月単位で登記の変化を記録したもので、具体的には相続、売買、差押え、抵当権の設定・抹消などといった情報が記載されています。

ここから不動産会社は相続された土地やアパートなどを直ぐに把握し、皆さんにDMを送っているわけです。

情報公開理由は公共の利益に関わるから開示する必要がある

この土地は誰が所有しているのか分からなくなったら社会はどうなると思いますか。もし、情報を非公開にすると市街地の開発の妨げになる、違法建築しても所有者が分からないなど社会的問題につながるからです。親族が亡くなって直ぐにDMが届くと複雑な気持ちにもなる人もいると思いますが、社会的に大切な役割を担っていると思えば、仕方がないと思えますよね。

不動産投資家は不動産営業マンに助けられている

不動産営業マンの存在意義は仲介手数料を稼ぐことです。社内では数字が人格であり、仲介手数料を多く稼いだものしか、なかなか評価してくれません。営業マンにも生活があり、家族のために稼がなければならないのです。だから不動産営業マンは手数料のためならなりふり構わず行動してしまう場合があります。

不動産業界のアービトラージには相続税の支払いのために、売り急ぎ・投げ売りがあります。私たち不動産投資家は相続対策をしていない地主さん達の恩恵のおかげで良い条件で不動産を取得できるのです。

このように絶え間ない努力をしている営業マンたちが私たち不動産投資家にはたして情報をくれるでしょうか。少なくとも投資家が営業マンの有難さに気付かない限りは情報をくれないと思います。

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