トマ・ピケティから教わる『不動産投資』

投資

世界的ベストセラーとなったトマ・ピケティの『21世紀の資本』から

投資とどのような関係があるか、書きていきたいと思います。

既にお読みになった方は多いと思いますが、

ここでは不動産投資と紐づけて書いていきたいと思います。

トマ・ピケティから学ぶ「格差が生まれる仕組み」

資本主義だと世界中で所得と富の分配の不平等化が進んでいます。

その原因は資本収益率(r)のほうが 経済成長率(g)を上回っているということであり

投資によるリターンは労働によるリターンよりもはるかに大きいということを下記の図で示されています。

要は、資本収益率(r)> 経済成長率(g)という公式が当てはまります。

  • 資本収益率(r)とは 財産から資産運用してどのくらい増やしたか (投資リターン)
  • 経済成長率(g)とは 労働者が働いてどのくらい収入が増えたのか (GDPの伸び率)

を表しています。

では、なぜこの状態が格差を大きくするのでしょうか。

それは、

多額な資産を持っている人ほど資産運用することで労働以上の利益が得られ、逆に労働者はいくら働いても資産運用している以上に稼ぐことができない。

そして

資本主義社会において株や不動産への投資における収益(不労所得)は、労働によって得られる収入(給料)の上昇より過去から遡っても乖離がある。

と証明した本がトマ・ピケティの「21世紀の資本」なのです。

実際にグラフを見ても分かるように

(r)の資本収益率が年に4.5%程度であるにもかかわらず、(g)は 2%程度しかなかったと指摘しています。

そのため、 資本収益率(r)> 経済成長率(g) という不等式が成り立っています。

アベノミクスから考える「21世紀の資本」

2012年12月26日に安倍総裁が内閣総理大臣に就任し

「どれだけ真面目に働いても暮らしがよくならない」という日本経済の課題を克服するために、安倍政権は、「デフレからの脱却」と「富の拡大」を目指して、

これらを実現するために

アベノミクスの経済政策として「3本の矢」 を放ちました。

これにより実質GDPの上昇や完全失業率の減少が見られ、

数字上は経済が良くなったように読み取れるようになりました。

しかし、多くの人は景気が良くなったと実感はできていないようです。

日経平均は2013年1月から2020年1月まで9000円→24000円に上昇しています。

約2.6倍の上昇ですが、サラリーマンの給料はどうでしょうか。

2.6倍も上がりましたか!?上がった方もいるかと思いますが、

ほとんどの方は変わっていない!

寧ろ下がっているのではないかと実感している方もいると思います。

なぜ給料が上がらないのか!?それは、

多くの企業が内部留保していて、わたしたちサラリーマンに給料として分配していません。

その理由は多くの企業がリーマンショックの再来に備えた経営をしているからです。

もっとも大きな恩恵は受けられた人たちは上場企業の役員などを除き

株や不動産などの資産を持っていた人たちだけであり

結果、アベノミクスにより、さらに格差が広がっただけだと感じられます。

トマ・ピケティから考える不動産投資

これから資産を増やすためにどのように考えていけばよいでしょうか。

「資本収益率(r)側に立つ」には、どのように考働すべきなのかポイントを絞ってみます。

なぜ、投資リターンの方が労働などによる所得より割がよいのか。それは投資の方が大きなリスクをとるからです。リスクが大きい分、効率よく利益が出せているのです。

ならば、単純に株式投資や不動産投資を始めればよいと考えても

多くのサラリーマンには原資もないし投資のノウハウもありません。

給料の一部を貯金に回したり、副業で収入を増やしながら投資の勉強していくのが無難です。

そこからでも遅くはありません。まずは、原資となる資産を増やしてから

小規模の不動産投資からチャレンジすれば良いと思います。

キャッシュで全額投入できる小型物件や頭金を半分以上入れるところから始めるのをお勧めします。不動産経営をよく知らないままレバレッジを入れて「フルローン」や「オーバーローン」を組むのは、とても危険です。まずは、財務三表を理解し、不動産経営を学んでからレバレッジをかけてアパート投資やマンション投資と徐々に拡大していきましょう。

バランスシートを見ながらコツコツ投資を心がけましょう。

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